
海外で働くことを目指す方に向けて、主要な海外転職エージェント15社を厳選してご紹介します。JAC Recruitmentやリクルートエージェントなどのグローバル大手から、アジア特化型、欧米特化型まで、各エージェントの特徴や強み、得意分野を詳しく解説。エージェント選びの5つの重要ポイントや、無料で利用できる点など、転職成功のためのポイントもお伝えします。また登録から内定までの流れや、英語力の要件、必要書類など、海外転職に関する実践的な情報を網羅。この記事を読めば、自分に最適な海外転職エージェントが分かり、効率的な海外転職活動をスタートできます。
Contents
海外転職エージェントの選び方と注意点
海外転職エージェントは、国内転職とは異なる専門性と経験が求められる重要なパートナーです。適切なエージェントを選ぶことで、海外での新しいキャリアへの道が大きく開かれます。
海外転職エージェントを利用するメリット
海外転職エージェントを利用することで、以下のような明確なメリットを得ることができます。
メリット | 詳細 |
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現地の求人情報へのアクセス | 一般には公開されていない非公開求人を含む、幅広い求人情報の入手が可能 |
ビザ申請サポート | 就労ビザの取得手続きに関する専門的なアドバイスと支援 |
給与交渉の代行 | 現地の相場を熟知したコンサルタントによる適切な条件交渉 |
文化的な橋渡し | 現地の企業文化や商習慣に関する情報提供 |
海外転職エージェント選びで押さえるべき5つのポイント
実績と信頼性が最も重要な選定基準となります。具体的には以下の要素を確認しましょう。
ポイント | 確認項目 |
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対象国での実績 | 希望する国での紹介実績数、現地オフィスの有無 |
業界専門性 | 希望する業界・職種への紹介実績 |
サポート体制 | 日本語対応の有無、現地スタッフの在籍状況 |
企業ネットワーク | 取引企業数、現地企業とのリレーション |
アフターフォロー | 内定後、着任後のサポート内容 |
無料で利用できるエージェントが基本
海外転職エージェントの利用料は、基本的に企業側が負担するため求職者の費用負担はありません。ただし、以下の点には注意が必要です。
・履歴書や職務経歴書の翻訳費用は自己負担の場合がある
・ビザ申請に関連する費用は求職者負担となることが多い
・渡航費用や引越し費用は通常、求職者負担
ただし、外務省の公式サイトによると、大手企業の場合、これらの費用を企業が負担するケースもあるため、条件交渉の際に確認することをお勧めします。
グローバル大手の海外転職エージェント5選
海外転職を成功に導くためには、実績と信頼性のある大手エージェントの活用が不可欠です。ここでは、グローバルに展開する主要5社の特徴と強みをご紹介します。
JAC Recruitment
JACリクルートメントは1975年の創業以来、11カ国・地域に展開するグローバル人材紹介のパイオニアです。特にアジア圏での転職支援に強みを持っています。
項目 | 詳細 |
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対応地域 | アジア、オセアニア、イギリス |
得意分野 | 製造業、IT、金融、商社 |
求人数 | 年間約20,000件 |
ロバート ウォルターズ
世界31カ国に展開し、ハイクラス人材の紹介に定評のあるロバート・ウォルターズは、年収1000万円以上のポジションを多数保有しています。
項目 | 詳細 |
---|---|
対応地域 | 欧米、アジア、オセアニア |
得意分野 | 金融、コンサルティング、IT |
平均年収 | 800万円〜1500万円 |
マイケル・ペイジ
40年以上の実績を持つマイケル・ペイジは、37カ国・164のオフィスを展開し、特に専門職種に特化したキャリアコンサルティングを提供しています。
項目 | 詳細 |
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対応地域 | グローバル全域 |
得意分野 | 法務、会計、エンジニアリング |
対応言語 | 日本語、英語、中国語他 |
リクルートエージェント
日系最大手のリクルートエージェントは、国内実績No.1の強みを活かし、海外転職支援でも充実したサポート体制を構築しています。
項目 | 詳細 |
---|---|
対応地域 | アジア中心、グローバル |
得意分野 | IT、営業、マーケティング |
サポート体制 | 日本語対応可能なコンサルタント常駐 |
パソナグローバル
40年以上の人材サービス実績を持つパソナグループの海外部門として、きめ細かい転職支援と充実した研修プログラムを提供しています。
項目 | 詳細 |
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対応地域 | アジア、北米、欧州 |
得意分野 | 総合職、技術職、管理職 |
特徴 | ビザサポート、語学研修提供 |
アジア特化型の海外転職エージェント5選
アジア地域への転職を考える方に向けて、実績豊富な専門エージェントをご紹介します。アジアは日系企業の進出も多く、比較的転職しやすい地域として知られています。
JAACリクルートメント
JAACリクルートメントは東南アジア地域に特化した人材紹介会社で、シンガポール、マレーシア、タイを中心に強いネットワークを持っています。特に製造業や金融分野での転職支援に定評があり、日系企業と現地企業の双方への転職をサポートしています。
項目 | 詳細 |
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得意分野 | 製造業、IT、金融 |
対応国 | シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア |
対応言語 | 日本語、英語 |
RGFプロフェッショナル
リクルートグループのアジア展開部門であるRGFプロフェッショナルは、11の国と地域に拠点を持ち、特に中国・香港での転職支援に強みがあります。現地採用から海外駐在員としての就職まで、幅広いニーズに対応しています。
拠点国 | 主な取扱職種 |
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中国、香港、シンガポール | 営業、マーケティング、IT |
タイ、ベトナム | 製造、技術職 |
インド、インドネシア | 経営管理、財務 |
インテリジェンスグローバル
パーソルグループ傘下のインテリジェンスグローバルは、アジア全域での転職支援に定評があり、特に若手層の海外転職支援に力を入れています。現地での日本語教師求人も多く取り扱っているのが特徴です。
キャリアインキュベーション
ベトナムとミャンマーに特化したサービスを提供するキャリアインキュベーションは、現地でのビジネス展開を考える日系企業と、現地就職を目指す日本人材のマッチングに優れた実績を持っています。
ジェイエイシーシンガポール
シンガポールに特化した転職支援を行うジェイエイシーシンガポールは、金融やIT分野での転職に強く、シンガポール政府との連携も深いことから、就労ビザの取得サポートも手厚いことで知られています。
サービス | 特徴 |
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ビザサポート | EP取得支援、各種申請代行 |
職種対応 | 金融、IT、貿易、物流 |
求人案件数 | 月間約200件 |
欧米特化型の海外転職エージェント5選
欧米での就職を目指す方には、その地域に特化したエージェントを選ぶことで、より効率的な転職活動が可能です。ここでは、欧米地域での転職支援に強みを持つ5つのエージェントをご紹介します。
アデコ
スイス発祥のアデコは、世界60カ国以上に拠点を持つ人材サービス企業の大手です。特に欧州での転職支援に強みがあります。
項目 | 詳細 |
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対応国 | ヨーロッパを中心に60カ国以上 |
得意分野 | IT、金融、製造業 |
特徴 | 現地法人のネットワークを活用した求人紹介 |
アデコの最大の特徴は、欧州各国の労働法制に精通したコンサルタントが在籍している点です。ビザ取得のサポートも手厚く、初めての海外転職でも安心して相談できます。
マンパワーグループ
アメリカに本社を置くマンパワーグループは、北米での転職支援に定評があります。
項目 | 詳細 |
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対応国 | 北米、欧州を中心に80カ国以上 |
得意分野 | エンジニアリング、営業職、マネジメント職 |
特徴 | 米系企業への転職に強い |
グローバル規模のデータベースを活用し、求職者のスキルと企業のニーズを的確にマッチングさせることができます。
ヒューマングローバルタレント
ヒューマングループの海外人材部門として、欧米企業への転職支援を行っています。
項目 | 詳細 |
---|---|
対応国 | 欧米を中心に30カ国以上 |
得意分野 | IT、コンサルティング、研究開発職 |
特徴 | 日本人向けのきめ細かいサポート体制 |
日本人特有の課題に対応できる経験豊富なコンサルタントが多数在籍しているのが特徴です。
アクティベートグローバルキャリア
欧米企業への転職に特化した比較的新しいエージェントですが、独自のネットワークを持っています。
項目 | 詳細 |
---|---|
対応国 | アメリカ、イギリス、ドイツを中心とした欧米圏 |
得意分野 | 技術職、マーケティング、金融 |
特徴 | スタートアップ企業への転職支援が充実 |
欧米のスタートアップ企業とのネットワークが強く、挑戦的なキャリアを目指す方に適している点が特徴です。
グローバルパワー
欧米企業への転職に特化したエージェントで、特にドイツ語圏での就職支援に強みを持っています。
項目 | 詳細 |
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対応国 | ドイツ、オーストリア、スイスを中心とした欧州圏 |
得意分野 | 製造業、研究開発、エンジニアリング |
特徴 | ドイツ語圏企業との太いパイプ |
ドイツ語圏特有の採用プロセスや文化的な違いにも精通したコンサルタントが在籍していることが特徴です。
海外転職エージェント利用の流れと準備
海外転職エージェントを活用して海外での就職を実現するためには、適切な準備と手順の理解が不可欠です。ここでは、エージェント利用から内定獲得までの具体的な流れと必要な準備をご説明します。
海外転職エージェントへの登録方法
海外転職エージェントへの登録は、主にオンラインフォームからの申し込みが一般的です。以下の手順で登録を進めていきます。
登録ステップ | 必要な情報・行動 |
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基本情報入力 | 氏名、生年月日、連絡先、現住所 |
職務経歴書アップロード | 日本語版・英語版の両方を用意 |
希望条件入力 | 希望職種、給与、勤務地、産業など |
スキルシート提出 | 語学力、資格、専門スキルの詳細 |
必要な書類と準備するもの
海外転職では、日本国内の転職以上に綿密な書類準備が求められます。以下の書類を事前に用意しておくことをお勧めします。
書類の種類 | 準備のポイント |
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英文履歴書(レジュメ) | 現地フォーマットに準拠した形式で作成 |
職務経歴書 | 具体的な実績と数値を記載 |
語学力証明書 | TOEIC、IELTS等のスコア(有効期限内) |
学位証明書 | 英訳版が必要 |
パスポートコピー | 有効期限6ヶ月以上のもの |
面談から内定までの一般的な流れ
エージェントへの登録完了後、以下のステップで選考が進んでいきます。
1. キャリアカウンセリング
まずはエージェントとの詳細な面談を通じて、あなたのキャリアプランと市場価値を明確にしていきます。この段階で以下の項目を確認します:
- 現在のスキルと経験の棚卸し
- 希望する国や地域の労働市場の状況
- 給与水準の現実的な設定
- ビザ取得の可能性検討
2. 求人紹介と応募
カウンセリング後、適切な求人が紹介されます。以下のポイントに注意して検討を進めます:
- 求人内容と自身のスキルマッチング
- 現地の生活コストと給与バランス
- 勤務地の治安や生活環境
- 企業の安定性と将来性
3. 選考プロセス
選考は通常、以下の流れで進められます:
- 書類選考(レジュメスクリーニング)
- オンライン面接(1次面接)
- 技術テストまたはケーススタディ
- 現地面接または最終面接
4. 内定後の手続き
内定獲得後は、以下の重要な手続きが待っています:
- 労働契約書の確認と署名
- ビザ申請手続きの開始
- 住居探しのサポート依頼
- 海外送金口座の開設
- 海外保険の加入
エージェントによっては、これらの手続きについても包括的なサポートを提供している場合があります。
よくある質問と回答
複数のエージェントに登録してもよいか
海外転職エージェントへの複数登録は一般的であり推奨される方法です。その理由として以下が挙げられます。
各エージェントが持つ求人情報や企業とのパイプは異なるため、複数のエージェントを活用することで、より多くの転職機会にアクセスできます。
メリット | デメリット |
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求人情報の幅が広がる | 情報管理が煩雑になる |
比較検討が可能になる | スケジュール調整が必要 |
成功率が上がる | 連絡対応の負担増加 |
英語力はどのくらい必要か
必要な英語力は、職種や国によって大きく異なります。一般的な目安として以下のレベルが求められます。
地域 | 一般的に必要なTOEICスコア |
---|---|
シンガポール | 750点以上 |
欧米 | 850点以上 |
その他アジア | 650点以上 |
実務経験とスキルが十分であれば、英語力は入社後に補うことができる場合もあります。特に日系企業の海外拠点では、この傾向が強くみられます。
費用はどのくらいかかるのか
エージェントサービスの利用自体は基本的に無料です。ただし、以下のような付随費用が発生します:
費用項目 | 概算金額 |
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ビザ申請費用 | 3万円〜10万円 |
英文履歴書作成 | 1万円〜3万円 |
各種証明書取得 | 5千円〜2万円 |
渡航費用 | 5万円〜30万円 |
採用に関する紹介手数料は、採用企業が負担するのが一般的です。求職者が紹介手数料を請求されることはありません。
具体的な費用は外務省の公式サイトで、ビザ申請に関する最新情報を確認することをお勧めします。
まとめ
海外転職エージェントの選定は、キャリアの大きな転換点となる海外就職において極めて重要です。グローバル大手では「JAC Recruitment」や「リクルートエージェント」が豊富な求人と実績を誇り、アジア圏への転職なら「RGFプロフェッショナル」や「インテリジェンスグローバル」が強みを発揮します。欧米圏を検討する場合は「アデコ」や「マンパワーグループ」が有力な選択肢となるでしょう。
海外転職を成功に導くためには、複数のエージェントを並行活用し、英語力の向上と必要書類の準備を計画的に進めることが不可欠です。エージェントの利用自体は基本的に無料で、TOEICスコア730点以上が一つの目安となります。さらに、履歴書・職務経歴書の英語版を事前に用意し、海外就労ビザの取得要件も確認しておくことで、スムーズな転職活動が可能となります。